トップページ > メインテナンスの重要性
歯周病治療は難しいと言われます。難しいと言われる理由は、第一に「地道に治療を続けないと改善しない」こと。そして、「再発のリスクが高い」ことが挙げられるでしょう。歯周病を克服するためには、根気よく治療を続けることとしっかりとメインテナンスを受けることが何よりも重要です。
歯周病は、数回の治療で完治することはほとんどありません。特に重度の歯周病の場合、治療が終わるまでに半年~1年くらいはかかります。しかし、歯周病治療をはじめた方の約半数が、「出血などの症状がなくなったから」「仕事が忙しくて通院する時間がないから」「治療が痛かったから」といった理由で治療を中断してしまいます。
治療を中断すると必ず歯周病は悪化します。実際に、治療を中断した方が再来院したときはほとんどの場合、悪化しています。
症状がなくなったからといって、ご自宅でのブラッシングをサボったり、自分の判断で治療を中断したりしてはいけません。根気よく治療を続けていくことが歯周病改善の基本です。毎日のケアに力を入れるのはもちろん、常に自分の口腔内の状態を把握しながら、担当医と二人三脚で治療に取り組んでいきましょう。
歯周病は治療が終了したからといって安心できません。一度歯周病が治ったからといって、その後一生、歯周病にならないというわけではないのです。「もう治ったから」と安心して定期検診を受けない人の多くは、再発して再びつらい思いをすることになってしまいます。
治療して良くなった口腔内環境を維持するためには、定期的に歯科医院へ通って検査や処置を受けることが重要です。
「定期的に検診を受けていたらお金がかかる」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は再発して再治療するより、定期検診を受けていたほうが出費を抑えられるのです。1回数千円の費用を惜しんだおかげで、数万円の治療費用を払うことになってしまう人がたくさんいます。治療費だけでなく通院の負担や歯へのダメージなどを考えても、定期検診に通ったほうがいいのは言うまでもありません。
重度の歯周病になると、改善したとしても歯並び・咬み合わせが乱れてしまったり、歯を失ってしまったりといった代償を払うことがあります。咬み合わせが悪かったり、歯が抜けて咬める場所が少なかったりすると口腔内全体に悪影響が及び、歯周病を再発するリスクが高くなります。そのため、将来にわたって健康な口腔内を保つためには、乱れた歯並びを整えたり、失った歯を取り戻したりといった治療が必要になるのです。